これまでの偵察から、セミリタイアの生活拠点としての評価上位は下記のようになりました
この結果を踏まえ得た教訓「有望な街の共通点」について紹介したいと思います
吉祥寺駅 | 猫とコーヒーのコンパクトシティ | |
センター北駅 | 自然とショッピングモールが共存するデザインシティ | |
流山おおたかの森駅 | 都心から一番近い森のまち |
子供のいる居住世帯が多い
評価上位の街はいずれも子供のいる居住世帯が多いです
流山おおたかの森の誘致メインターゲットは30歳代の若いファミリー世帯です
センター北には1住戸の敷地面積をファミリー向けに広くする建築協定があります
吉祥寺は単身向けに比べ、ファミリー向けの賃貸家賃、住宅価格ともに需要が高く高価です
吉祥寺駅の家賃相場|一人暮らし向けのワンルームや1Kは安い?
以前親子連れが出歩く街の買い物環境がよい仮説を紹介しました
こちらの理由以外に子供がいる居住世帯が求める街に必要な要素があり、それがセミリタイアの生活拠点にプラスになると考えます
その必要な要素は次の通りです
複数の商業施設が集まっている
親子連れにとって、電車などの公共交通機関を利用するのは負担がかかります
そのため、駅周辺に商業施設が集まっていて、買い物が近場で済むことが大変魅力的になるのではないでしょうか
それも、越谷レイクタウンのように巨大なショッピングモールだけがあるような街ではなく、複数の商業施設が集約しているのが望ましいです
商業施設の件数が少ないとテナントのジャンルに偏りが出たり、運営主体によるテナント誘致が入ることで、需要と供給のギャップができるリスクが上がります
逆に吉祥寺のように個店の比率が高いと、市場原理が直接働きやすく、時間経過にともなって変化し続ける魅力的な買い物環境が維持されると思います
景観協定がある
子供がいる世帯は治安に影響しやすいギャンブル施設や風俗店を嫌がる傾向があります
どちらかというと心理的な問題が大きいと思いますが、ファミリー世帯を誘致したい街はだいたいこういった施設が少なくなっています
さらに、流山おおたかの森のように建物が色調抑えめのモダンで上品なデザインだったりすると、若いファミリー世帯から高評価を受けやすくなります
こういったデザインの建物はほぼほぼ景観協定によると言っていいと思います
近くに大きな公園がある
公園は子供がいる世帯に大人気です
小さな子供は家でじっとしているのはストレスになりやすいので、遊具やキャッチボール等のできる広いスペースがある公園に連れて行きたくなるのは当然です
さらに「子供に自然の多い環境に触れさせたい」と考える夫婦は多く、その面でも公園は最適と言えるでしょう
子供のいる世帯以外が多い街はどうか
セミリタイア志望者というのは ひねくれ者 のような独身のおひとり様が多いと思います
それは独身の方が生活費がかからないからです
そうすると、素直に考えたら子供のいる世帯が多い街ではなく、独身者が多い街に住んだ方がよいのではないかと考えるのが自然です
ひねくれ者 の場合、下記の独身男性が住みたい駅の方がよいと思いがちです
「SUUMO住みたい街ランキング2023 首都圏版」 | 株式会社リクルート
セミリタイアの場合新宿は家賃相場的に非現実的なので、横浜や大宮などの方がファミリーや女性に人気の吉祥寺よりよいのでしょうか?
答えは「NO」です
独身者を考えた場合、ひねくれ者 のようなセミリタイア志望者はそれほど多くはなく、20~30代の学生や新社会人か、60代以上の高齢者がほとんどだと思います
独身の20~30代の学生、新社会人は買い物などで公共交通機関、電車で移動することに負担がありません
したがって買い物にでかける街と住む街が別でも構わないんです
また、特に男性は節約のために自炊をする動機も低く、外食や弁当で済ます傾向が高いです
そうなると通勤・通学が楽な都心へのアクセスがよく、家賃が安い駅がいいし、スーパーよりもコンビニや飲食店、娯楽施設が多い街がいいとなります
すなわち「蒲田」みたいな街が最適です
セミリタイアにとって都心へのアクセスは価値がほとんどありません
また、コンビニや飲食店、娯楽施設はたまに利用する分には構いませんが、頻繁に利用すると生活コストを押し上げるので優先度は低いです
そのため、独身の20~30代の学生、新社会人が多い蒲田みたいな街はセミリタイアにとっては微妙です
一方、60代以上の高齢者が多い街はどうでしょうか
一部のセミリタイア者や富裕層を除き、高齢者は基本的に購買意欲が低いです
住宅ローンを完済し、年金生活に入ると高い買い物をするのがためらわれるのであまり買い物自体をしなくなる傾向があると思います
そういった高齢者が多い街は確実に商業施設が縮小します
本当にミニマリスト志向のセミリタイアであれば、そういった街は逆によいのかもしれませんが、ある程度快適な街に住みたいと思うと満足度は下がりそうです
ひねくれ者 は猫飼いでもあるし、ある程度買い物環境を求めたいので、このような街は避けるつもりです
つまり、ひねくれ者 はおひとり様ですが、子供のいる世帯が多く住む街が最適というわけです